くぬぎの森寄生計画 作業日誌

坂本善三美術館シリーズアートの風vol.7 「吉村形展 くぬぎの森寄生計画」公式ブログ

寄生計画日誌10/8

天気 くもり
気温 21℃
食事 朝 コーヒー 昼 パン 夜 飲み会
体重 79.2kg

 

くぬぎの森寄生計画ワークショップ

"木偏"レポート

 

参加者

大人10名 子供 9名

 

10:30過ぎ作業開始。

先ずは本日のミッションを解説。

くぬぎの木の皮を縦長に貼り付けていく。テトリスの様に隙間なく埋める。

 

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 ボンドでくっ付けていく単純作業。

 

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 大人も子供も単純作業に没頭。

 

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斧で叩き皮を作る。なかなか叩く力や、ポイントが難しいが徐々に様になってくる!

 

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お昼前に皆でくぬぎの森の一番見晴らしのいい場所へ移動。

 

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終わりの始まりに二人立つ。

舞台で漫才?

 

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春日市長も来ていただきました。

遠いところありがとうございました。

 

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さて作業再開と思いきや…

フリー演技始まる。ミッションは途中でストップしたが、まぁこれが"くぬぎの森"という感じ。

やりたい事をやる。

森で走り回り

木の実を拾い

小川で魚を眺め、捕獲しようとチャレンジ

木登りしたり探検したり

 

まだまだ何でもできる

皆が思い描いたイメージがくぬぎの森で動いていくのだ。

 

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ミッション二つ目は…

枝を束ねたり、花を積み束ねる。

 

"束ねて吊るす"

 

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枯れていく様子が何とも言えない。

吊るされると独特の存在感を放つのは何故だろ。

熟成される過程を見てもらいたい。

 

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くぬぎの森で採れる草花や、木々の枝ををもっと吊るして森を熟成させて見たい。

 実はこの作業、くぬぎの森らしさを一番現してるかもしれない。草を刈り取り、木を剪定することの延長にあるのだ。

 

たくさんの方に集まって頂きありがとうございました。

小国町町長、春日市市長や、本当に沢山の方が来て森を歩いてくれました。

終わりの始まりまで歩いてもらいたい、森をじっくり感じて、お茶を飲んでもらう。このパターンが自然にできて来た事が何よりです。

 

また来週も沢山の方に歩いてもらいたい!歩いて歩いて下さい(^^)

お待ちしております(^^)

 

 

 

 

寄生計画日誌10/6

天気 雨
気温 20℃
食事 朝 コーヒー 昼 パン 夜 ビーフン
体重 78.0kg

昨晩から明け方にかけての大雨。
雨音で起こされると眠れなくなり、明日の外作業の事が気になりだす。
多少のびしょびしょは想定内。

世が明け外に出ると、雨は止んではいたが、くぬぎの森はしっとり。くぬぎの枝が垂れ下がり、そこに鳥がとまると、雨粒がぱらぱらっと落ちる。鳥も昨晩の大雨はうんざりしたようで鳴き声が元気がないような…

小屋で作品のキャプション制作しようと思いきやまた雨が降り出す。小屋にまで雨が入り込む嫌な展開。

 

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キャプション。

くぬぎの木である。斧でやる仕事はグリップの使い方が難しい。力使い過ぎると疲れるだけ。

リズムと角度。

斧を打ちつける事に集中。

絵を描く事から、斧でくぬぎの枝を叩き続ける作業は今年いっぱい続く。

同じ事の繰り返し。

何も考えないでも、スムーズに手が動くように…

 

さてお客様も来て頂いた。

2週間前にも来てくれたのだが僕が留守で会えなかった。

 

痩せ型の男性は雨の中、くぬぎの森を歩いてくれた。終わりの始まりまで歩いてくれて、石のモニュメントに今日もお客さんが立ってくれた。

ここへ立てば必ず気持ちがスッキリしてもらえる。特に自分にストイックな人なんかは絶対だ。オカルトでもなんでもない。森から放出される何かが、人間との間で化学反応を起こすきっと…

 

 

お客さんは僕と同じ歳の43歳。

ボクシングをされていたそうだ。

どこか乾いた感じで、静かな物腰、喋り。乾いた気持ちは森でリセットして潤いをもたらしたのか?

 

ストイックにボクシングに打ち込んで来たのだろう。目の奥はまだファイターである。一人でいることが好きだと言っていた。対人が苦手だと。

森はいつでもウエルカム。

 

ボクサーは絵の前に立ち、感情を押し殺すかのように少しシャドーをやり始めた。僕も軽く受けてみたが、鋭いパンチが僕の手のひらに響く。

 こんな事は初めてだったが、彼のシャドーはどこかこの空間にマッチしていた。

 

絵や彫刻、くぬぎの森から放出される何かと彼が化学変化を起こした瞬間ではないだろうか?

 

ボクサーは孤独だ。

世間との間のストレス。今の彼の気持ちがシャドーにすべて現れていた。

 

 

寄生計画日誌10/4

天気 晴れ

気温 25℃

食事 朝 コーヒー 昼 パン 夜 鶏鍋

体重 78.5kg

 

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日誌に体重を書いてる。

ほとんどの人がスルーすると思いきや…結構指摘を受ける。

 

意味など何もない。

ただその日やった結果が、体重に反映される様な気がする。

 食事制限などはなし、普通に食べる様にしている。

 

巷じゃ空前のダイエットブーム!健康ブーム!そしてボディーメイキングときた…他人からどう見られているかを多くの人が気にしていて、健康というより自分の身体を美しく見せようと皆さん頑張るのだ。

 

それには僕はあんまり興味がわかない。

もし美ボディを嫁が目指し始めたら、必ずやめさせる。そもそも何をもって美ボディなのか?

シックスパック?

お尻のライン?

オッパイの形?

腰のくびれ?

これ女性に限った話ではなく、男性も当てはまる。男女関係なく同じ様な事に意識をもっていかれてる。

シックスパックの女性を見て、頑張ってるな。すごい努力をしたんだろうな、

関心する。

でも食べている物、その人の顔つきを見ると、とてもドライに見えてしまって、とても美しさを感じるとこまではいかないのだ。何処か乾いているというか冷めた雰囲気。

男女関係なくそんな乾いた生活をしている人がなかなか結構な数いると思われる。

 

 みたくれが大事な時代。

今はそんなギリシャ彫刻の様なムキムキボディを男女とも求める時代。

女性は、マイヨールの彫刻の様な丸みを帯びた美しいフォルムからは遠ざかるのか…

 

ジムに通う人々。

閉ざされた空間。

そこで汗を流し自分の理想の体型を追求するのだ。都会的空間。真面目なストイックな人間が養成されていく。

造られた身体が社会を形成していく。

どこにも余裕もない、花一輪もない様な…そんな乾いた社会をイメージしてしまう。

現にそうなっちゃいないか?

 

見たくれだけで人間は幸せなんだろうか?美ボディを手に入れても満たされない様な気がする。

 

 

前に戻って、僕は体重を書いてる。

くぬぎの森で労働し、変化した自分を体重に託している。

森で作業する事で得られる幸せな感情。

労働が多少ハードでも、変わっていく森を見て嬉しくなるのだ。

怠ければ体重も増えていくだろうし、頑張れば減る。単純な数字だ。

 

 寄生計画の中で動いていく事で

自然とぶつかる事が出来る。

 

木を切り、運び、積み上げる

石を拾い、運び、積み上げる

 

草刈り

小屋作り なんか色々…

 

くぬぎの森で労働というからには、体力をちゃんと使う仕事をしなければならない。リアリティがなければ僕の仕事は嘘になる。

多少キツくないと成立しない場面もある。

10/1に初日を迎えたが、ほとんどいつもと変わらないくぬぎの森。今日も、明日も…ここで作業をするのだ。ここに居る限り。

それを人に見せようとしているから…僕もよそ行きになって、くぬぎの森でやらなくてもいい様なことまで、やり込みたくなる衝動に襲われるのだ。 今回はごちゃごちゃしない。だだ僕は外に出て作業する。

 

さぁ明日は体重何キロだろう。

 

 

寄生計画日誌10/1

天気 くもり
気温25℃
食事 朝 コーヒー 昼 パン 夜 焼肉 ビール
体重 79.6kg

 

くぬぎの森寄生計画初日。

来客者 若菜ちゃん親子三人が来てくれた。2年前の若菜ちゃんの個展に行って凄く刺激をもらったのを思い出した。

 

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僕は森のガイドになり案内。

"終わりの始まり2012-"まで歩いてもらう。

なかなかの運動量になるようだ。

少し皆さんの呼吸も乱れ気味。

牧場の草刈りでトラックが出入りしたりで午前中は賑わってたが、午後からほぼ無音。

この無音に皆さんとてもびっくりされていた。

 

その後、若菜ちゃん家族は坂本善三美術館へ行ってくれた。

 

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薪も増えて来た

冬の準備も何時もより段取りいいんじゃ?

 

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森の道標を作成中なり。

オレンジ色というよりバーミリオン

少しキツイ色だな。

でも冬になる頃には落ち着いた色になるはずだ。葉っぱが落ちバーミリオンやオレンジがくぬぎの森に落ちる雰囲気が早く見たい。

 

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熟成されて来たようだ。

来週10/8はワークショップ木偏

晴れてくれー

 

 

 

 

 

 

 

寄生計画日誌9/28

天気 雨のち曇り
気温25℃
食事 朝 なし 昼 コーヒーパン 夜 
体重 78.5kg

 

今日は久しぶりに善三美術館へ。

山下さんと色々お話。いつもゆっくりと僕と話してくれて、ホッとする時間。

福岡からくぬぎの森に帰れば、だいたい雨…洗濯物も乾きが悪く、生乾きの匂いで心もジメッとする。そんな天候だから、作業の計画はいつの間にか細かく立てなくなった。こうしようと心に決めて準備していても雨で流れる。そこで闘ってもぶつかるだけなので、ゆる〜く計画。計画の枝葉を幾つか持つ事で、心に余裕が出来る…そんな耐性が僕には出来て来たようだ。

山下さんと話していると、計画の枝葉がしっかりしたものになる様な気がする。

どちらにでも動ける状態というのは、実は適当になる要素も残されている。要するに甘くなる可能性があるのだ。でもそういうマインドに自分を置いておかないと、天候に左右されまくって結果何も出来ないで終わる。 

山下さんとの会話で、柔軟な発想が、フニャフニャな状態から、芯が出来て来るイメージだ。

それが自信につながり、仕事を後押ししてくれる。

 

善三美術館では、小国美塾展を観てきた。

 

こんな解釈ありなんだ?

楽しみにしていた展覧会。

本手に面白く出来ていて、またじっくり観てみようと思う。

展覧会について、別のブログで少し触れているので読んで欲しい。

小国美塾展&Barbar king Tシャツ|keihammくぬぎの森彫刻生活 ~into the wild~ 

 

とうとう来週からくぬぎの森寄生計画も初日を迎える。

僕がやっているくぬぎの森での日常。

色々観てもらえるが、素通りしてしまうものも沢山あると思う。そこは、この森に訪れてくれたお客様の主観で変わっていくのだ。

この森に迷い込んでそれぞれの寄生を見つけて欲しい。

 

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雨が降れば手が寂しくなる。

高村光太郎が智恵子に作った蝉

智恵子は懐に忍ばせて、その中で蝉に触れていたそうだが、分かる分かる。

 

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ツタが木に絡み合いながら、上へ上へと昇っていく風景を手の中に納めてみる。

 

さくくん、たまきちゃん

ゆう、らい、すい

子供達が良いの作るだろうな。

 

 

寄生計画日誌9/21

天気 晴れ
気温 25℃
食事 朝コーヒー 昼焼うどん 夜 さんま
体重 78.9kg

 

朝晩が寒くなると、なんか急がされてる気がするのだ。

君には沢山ある仕事をしてもらう。

薪を作れ

小屋作り急がんかい

薪小屋は?

煙突掃除しろ

今年の干支版画デザインやらんかい

彫刻マケット作らんかい。

Etc...

 

なんだなんだ

あと3カ月で今年も終わりかい。

 

という事で小屋の壁を急ぐ。

 

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とにかく簡素に

薪にしようと廃材を貰ったが、少し小屋のアイテムに。

この部屋で珈琲を飲みながら、くぬぎの森を楽しむ。母はいつになるか待ってる模様。今年中には形にします。

 

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ドライも進行中

空を覆う寄生ドライ

 

 

 

寄生計画日誌9/19

天気 晴れ

気温 25℃

食事 朝コーヒー 夜肉炒め 酒三杯

体重 78.9kg

 

台風の被害もなく一安心といったところだが、大分ではかなりの被害。台風の進路によっては、くぬぎの森も危なかった。今回も紙一重の差で助かった事に、もうやめてくれという気持ちだ。

台風が通過している様子を、小窓からずっと眺めていた。いつも穏やかなくぬぎが、狂喜乱舞している。枝がへし折れ飛んで散らばる。ただそれを眺めるだけ。

そう、これがこういう場所に住んでいるという事。慣れる事はないが、いつも準備をしていると思う。

今回は、電線付近のくぬぎの木が高くなりすぎている事を発見。強風だと揺れが凄くて電線にぶつかりそう。剪定決定。

 

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これから寒くなる。

冬はすぐ来てしまうぞ。準備を急げ。