くぬぎの森寄生計画 作業日誌

坂本善三美術館シリーズアートの風vol.7 「吉村形展 くぬぎの森寄生計画」公式ブログ

寄生計画日誌8/4

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今日はくぬぎの森から場所を移し、坂本善三美術館へ。楽しみにしていた小国中学校の生徒とワークショップ。

 

先週、僕が不在で行われたワークショップは大成功との知らせが山下さんから届いていた。楽しみに現場に行くと、想像を超えた空間がそこに在った。

"草をむしる"

だだそれだけの労働に中学生達は頑張って取り組んでくれていた。

草を根こそぎむしり取るというのは、なかなか根気のいる作業。一人では、すぐめげてしまうところ、仲間との共同作業で、出来上がった様だ。

山下さんから送られてきた動画を見た時、感動すら覚えた。たかが草むしり…のはずが、音楽へと変わり、即興のパフォーマンスに最後は仕上がっていた。

前回のワークショップについては後ほどリポートしたい。

 

今回集まってくれた中学生は、6名。

金髪で森で労働。何やってるおっさんか意味不明…しかも寄生計画?とか訳がわからない。僕の風貌に最初は戸惑っている子らもいたと思うが、"金髪だけど怖いから"と逆に放り込んでみると、一気に距離を詰める事が出来た?と思う。

何事もファーストコンタクトが大事。付け加えてギャップも大事。

 

彼らには、くぬぎの森から持って来た桜の枝を使って面白い形を作ってもらった。皆で共有出来る、スケッチを描いたので、僕の頭の中を最初から見せようと思ったがやめた。多分、スケッチが邪魔して進まないか?説明書みたいな感じで受け止めるんじゃないか?と思ったから。なぞっていく行為は、自然では無意味。説明書は家に置いて来ることにした。

どうやるのか?どの選択が一番ベストかを考える事を僕は皆にして欲しい。

 

結果スケッチなしで正解だった。

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枝の先を尖らせ、地面に突き刺す。

それから枝をそれぞれ自由に繋げていく。ルールはないが、しっかり固定しグラグラしないように皆には伝えた。

ちょうど男女3人ずつだったので男女ペアを組んでもらい作業。

これがグッド。

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昔フォークダンスで女の子と手を繋ぐ時のドキドキを思い出した。ペアでジョイント部分をシュロ縄で固定していく。段々息があってきて、上手くなるんだな。皆しっかり労働してくれた。

ありがとう。

 

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実はこの桜の枝達は一年前の台風時に倒れたものだ。20本の桜が駄目になり、その作業に半年は取られた。枝を整理するのに困っていた時に、ふと枝を大地に突き刺してみた。すると簡単に立つのだ。面白いので何本も立てると柵になって、枝の整理が報われた。その柵にはツルが巻きつき、小鳥が巣を作った。

寄生計画が実行されていったのだ。

 

今回はそんな作業の断片を中学生と共有したいと思う。明日も同じ作業が続くが、やる事は同じ労働だ。